もうすぐ年が明ける。

今年を振り返ってみたいと思う。

といっても、今年春は、震災の記憶しか無い。通常業務を行っていた都内の私の職場も、東京で経験したことのない揺れに襲われた。本当に立っていられないくらいの揺れは、阪神大震災の揺れを布団の中で感じた小学校以来だった(私は阪神大震災の直接の被災者ではありませんが、震源から遠く離れた私の実家でも、朝飛び起きるほどの揺れを感じました。)。院内からは、大きな被害情報は伝わってこなかったが、震源が「宮城県沖」と聞いたときは、血の気が引いた。震源があれだけ遠くて、あの揺れだったら、震源地はどうなっているんだろうと。。。


その後は、テレビやラジオから流れてくるニュースに一喜一憂する日々だった。10日後には被災地にも医療支援で向かったし、募金も協力した。自衛隊や米軍が行き来する高速道路をひたすら運転して見た被災地の惨状は、今でも目に焼き付いている。でも、僕に出来たことは本当に微々たる者で、自分の力不足を感じた。

五月頃には、原発の状況もはっきりせずで世間の情勢はまだ落ち着かなかったが、自分にやれることをやる以外に何も出来ないことを知り、やるべき事を少しずつやっていくことにした。

その頃、TokyoRという、Rという言語の勉強会に参加する機会があった。今まで、全く縁の無かったプログラマーさんやエンジニアさんと話す機会は僕にとって、とても新鮮で、新しい研究を計画する上で重要なアイディアを与えてくれたし、今もまだ、いくつかネタを提供し続けてもらっている。
僕に出来ることは少ないものの、何らかの貢献はして行きたい。(このブログも、そういった活動の中で作ってみることにした。)

研究を進める上での基礎技術の習得をしていたら、夏は終わっていた気がする。たまに、自分に一切関係ない内容を勉強していく事は意外と大切だと感じた。
まぁ、夏場はサイクリングにあちこち出かけていたので、そっちに時間を食われていた感じは否めないが。。。

秋から冬にかけては、申請書や研究計画書をまとめることに心血を注いだ。僕をかつて指導して下さった先生からも、意外と好評かを頂き(基本的に、その先生からは怒られることしか無かったからうれしかったのを覚えている。)、論文化に向け舵を切った。

冬になったら、今度は研究とは別の業務が忙しくなった。研究は完全にスタッグしてしまった。人に何かをお願いして業務を回す難しさや、タスク管理の不十分さを感じた冬だった。

一年を振り返ると、春の震災を超えて、秋までは自分のやるべき事をなし、冬になるにつれて、諸々の障害が顕在化した。主に、タスク管理が不十分である事は危険なことと、人に何かをお願いする際に、他人の力量を十分把握した上で考えなければ読み損ねた分が自分に跳ね返ってくることを改めて認識した年だったと言える。

それでも、新たな人脈を構築し、新たな技術を習得し、新たな領域に足場を組む為の準備が出来つつある事は今年の進展だと思う。来年さらにそこに力を入れたい。

年始段階で考えていた、キャリア形成の事については、ここに記載する事は避ける。しかし、結局実績積まないとどうしようもないという当たり前の結論を一年かけて得ただけだった気がする。

来年は、さらに前に進めるよう、今年の失敗を踏まえて一年を頑張っていきたい。


最後に、今年一年お世話になった友人、同僚、先輩、家族、皆さんに心より御礼申し上げ、今年の総括とする。

2011.12.31 ブログ著者